活動レポート

地域との交流を深める

交通事故ゼロ!を実現する花壇

町内会・自治会

交通事故ゼロ!を実現する花壇「二度とあんな事故がおきてはいけない」

【ご近助コンシェルジュ 鷺沼・土橋地区担当/西村ルミ、2021年7月21日記】

2017年、国道246号線 鷺沼1丁目交差点で交通事故があったのをご存じですか?

自転車と車の事故でした。

国道246号線から鷺沼地区に出入りができる交差点で、道幅が非常に狭くなっています。

国道からスピードを出して侵入する車もあります。

またこの交差点には背の高い藪や草が茂っていて、見通しが非常に悪かった。

とても危険な交差点でした。

しかし現在、この交差点はきれいな花壇に生まれ変わりました。

今年で4年目。

2017年の悲しい出来ごと以来、一度も事故がおきていません。

「二度とあんな事故がおきてはいけない」

そんな思いで、この花壇のお手入れをしている方たちがいます。

それが、「鷺沼町会ガーデニングクラブ」です。

毎年6月と11月の年2回、360株を超える花壇のお手入れをしています。

今回は「鷺沼町会ガーデニングクラブ」の活動を取材してきました。

【写真:鷺沼町会ガーデニングクラブ】

「きれいで安全な場所」に生まれ変わらせる

2021年6月26日(土)午後3時。

鷺沼1丁目交差点には園芸店から続々とお花の苗が搬入されました。

その数360株。

花苗を植える作業は40分程度で終わります。

植えた後は、10日間ごとに3班に分かれてお手入れを行います。

今回は(少し少な目の)11人の会員さんで、花壇のお手入れをしました。

当初は27日(日)に花壇手入れを行う予定でした。

しかし日曜日は台風接近の予報があり、急きょ前日に変更。

「急な変更でも、これだけ(11人)集まってくれたことが嬉しくて」と、同クラブの河野さん。

『この場所を皆で “きれいで安全な場所” にしたい』という思いが伝わってきました。

【写真:ハーブも咲いています】

事故がおきない花壇づくりの工夫

【この活動で嬉しかったことは?】

●2021年で活動も4年目。2017年以来、一度も交通事故がおきていないことが、何よりうれしい

●交差点を通る人、信号待ちの人などに「きれいですね」と声をかけていただける。そのことが単純にうれしい

とのこと。

「子どもづれの人や、”ちょうちょ” もたくさん飛んでくるんですよ。」と河野さん。

「『楽しみに毎日通るのよ』と声をかけてくれることが、何よりうれしい。」と目をキラキラさせ、嬉しそうにお話しくださいました。

【活動で大変だったことは?】

●一番大変な耕し作業は、町会役員さんで耕運機をお持ちの方に耕していただいて、とても助かっています

●作業そのものよりも天気。毎回天気とのにらめっこです
●1か月前から予定を組むので気候や天気が難しい
●実は鳩にも手を焼いている。鳩が食べちゃうんです

「以前、アリッサムを全面に植えたら、たった1週間で鳩が食べちゃったんです」とのこと。

楽しさもあり、ご苦労もあり。

これまでの活動の中でも工夫を凝らしながら作業をされているようです。

【活動で工夫していることは?】

●背が高くなるコスモスなどは植えられない。背が低い千日紅などを選んでいる

●今年は複数の花の種類を混ぜて植えてみた

●一面に1つの花を植えたり、今年のように複数種を植えてみたり。様子を見ている

●昨年はサルビアで真っ赤にしたが暑さで焼けてしまった。私たちも勉強になっている

●地面を平らになるように、植えた後に踏んで平らにしている

●フワフワだと抜けやすく根が土につきにくい。土をしっかり定着させる工夫

2017年の活動当初はわからないことも多く、苦労もあったそうです。

そこから今年で4年目。

花苗の選定や土の耕し方、植え方、ならし方など、これまでの経験や園芸の勉強会参加を重ねることで「学んだことがたくさんありました」とのこと。

知識と経験、そして”想い”で、鷺沼1丁目交差点の花壇は作られています。

 

【写真:きれいな花が咲きますように】

『きれいね』と気持ちが和んでくれたら、事故は無くなる

【活動で楽しいことは何ですか?】

●川崎市建設緑政局から支給されるリストを見ながら、植えるお花を選ぶ時が楽しい

●好きな花があったら植える。アンバランスで色んな顔があるのも楽しい

●声かけてもらえるのが、我々の楽しみ

取材中も、犬のお散歩をされているご近所の方に声をかけられていた。

花壇のこと、事故のこと。そして、地域のことと実に話題は幅広い。

こんな風に気軽にご近所の方とおしゃべりしながら、楽しく花壇のお手入れをしている鷺沼町会ガーデニングクラブでした。

取材の最後に、同クラブの河野さんが、こうおっしゃっていました。

「信号待ちをしている人が花壇に目をやり、『きれいね』と気持ちが和んでくれたら、事故は無くなる」

そう確信している河野さんや同クラブの皆さんがいる限り、この地区での事故は二度と起きないと感じました。

皆さんにも、この場所を通るたびに花壇を見て「きれいだな」と感じていただきたいです。

以上、ご近助コンシェルジュの西村ルミがお伝えしました♪

【写真:ぜひ遊びに来てください!】

その他の写真

ていねいに1株ずつ

緑あふれるまちづくり

お水もたっぷりと

ぜひ見に来てください~

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