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★地域の魅力を再発見!「平瀬川なぞ解きウォークラリー」

地域の魅力を再発見!「平瀬川なぞ解きウォークラリー」 〈初山獅子の眠る場所(2021年10月) ?続編?〉

【ご近助コンシェルジュ 初山・菅生・水沢地区担当/まゆみ、2023年3月31日 記】

2022年7月29日(金)正午、真夏の太陽が照りつけるお昼時に、初山自治会館前に「宮前こどもしんぶん」の記者さんたちの姿がありました。小学3年生から6年生まで、5名。朝9時の集合で、菅生緑地西地区・水沢の森 → 初山の獅子舞 → 初山十王堂 → 矢澤水耕農園 を巡る、2つ目の場所です。水沢を水源として多摩川まで流れる平瀬川は、宮前区の発展を支えてきました。
「平瀬川なぞ解きウォークラリー」は、その平瀬川沿いの自然や歴史に触れ、こども記者が記事を書く。子育て世代が宮前区の歴史や自然などの街の魅力を感じ愛着を持つきっかけを作るため、「地域の魅力を再発見する」ために企画されたイベントです。

平瀬川なぞ解きウォークラリー
https://miyamae-asobi.jimdofree.com
謎解きウォークラリーとこども新聞で宮前の魅力を発見!街と繋がる発信事業
https://www.city.kawasaki.jp/miyamae/page/0000142069.html

2021年10月の記事「初山獅子の眠る場所」を見て、初山獅子や十王堂をその取材候補に挙げていただいたのですが、こうして繋がり続いていくことを想像していなかった私にとっては、大変嬉しいお話でした。

【写真:猛暑の中、初山獅子舞保存会の矢澤博孝さんは子どもたちの到着を待っていてくれた】

猛暑の中、初山獅子舞保存会の矢澤博孝さんは子どもたちの到着を待っていてくれた

猛暑の中、初山獅子舞保存会の矢澤博孝さんは子どもたちの到着を待っていてくれた


こどもたちと初山獅子の対面

前回記事引用=====
川崎市の無形民俗文化財「初山の獅子舞」と有形民俗文化財「獅子頭」。初山には3組の獅子頭と仲立面(天狗の面)があります。市の重要郷土資料となっている獅子頭は、3組中、製作年の最も古い1組で江戸時代初期のものと推定され、この頃にはすでに舞われていたと考えられます。もとは初山の鎮守社の例祭において舞われていましたが、明治時代にお宮が菅生神社に合祀され、現在では毎年10月第1日曜日に菅生神社境内で舞われています。
初山の獅子舞は1役が1人で行う一人立(ひとりだち)が基本。巻獅子、剣獅子、玉獅子、幣負い(へいおい ※天狗)の4役がいて、2頭の雄獅子(巻獅子、剣獅子)が雌獅子(玉獅子)をめぐって葛藤する「雌獅子隠し」のストーリーを持った曲目です。4人の舞子のほか、金棒引きや笛の吹き手、唄い手が加わり演じられます。
舞子を務めるのは、小学校高学年以上の子供たち。4役いるので4人、小学校5年生ぐらいから4年間。基本的には4年間同じ役を担います。
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集まったこどもたちよりも少し上の学年の子が、この獅子頭をつけて舞う。その様子を想像すると、勇ましいですね。「練習しているところを見てみたい!」「(こんな行事があるなら)初山に住みたい!」なんていう声も上がっていました。

【写真:お面などを見せてもらい説明を聞く】

お面などを見せてもらい説明を聞く

お面などを見せてもらい説明を聞く


こどもの興味は「十王堂」

初山十王堂は、川崎市内で唯一住民が守っている閻魔堂です。
前回記事引用=====
初山十王堂は、江戸の元禄年間(1688?1704)に建立され、天保15(1844)年当時の世話人6人を中心に地域の寄進で入佛供養が盛大に行われました。その昔はお坊さんが住んでいた記録もあるようですが、詳しいことは不明で、廃れていた時期も長かったようです。2003年、天保の供養の世話人の子孫にあたる故・矢澤茂さんらでつくる初山十王堂世話人、十王堂墓地管理組合が、十王堂の本尊にあたる閻魔大王菩薩や地蔵菩薩などを修復、8月16日に開眼供養を行い宵参りが行われました。
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こどもたちに人気の閻魔様と十王。 “戦隊モノ”に通じるのでしょうか?こどもしんぶん記者の取材日は、普段扉が開いていない十王堂の扉が同保存会の方によって開かれ、閻魔様と十王様たちを間近に見ることができました。
昭和43年、自治会館が火事で焼失した時、2本の大きなイチョウが閻魔堂を守ってくれたと聞きます。

※閻魔(えんま)は仏教の地獄、冥界の主であり、冥界の王として死者の生前の罪を裁く神。日本の仏教においては地蔵菩薩の化身とみなされ同一視されている。閻魔十王の造像は鎌倉時代からおこなわれ、閻魔堂に安置された。閻魔堂は日本全国各地に存在する。

【写真:イチョウの木に守られている閻魔堂を開け、閻魔さまを見せてもらう】

イチョウの木に守られている閻魔堂を開け、閻魔さまを見せてもらう

イチョウの木に守られている閻魔堂を開け、閻魔さまを見せてもらう


お盆の最終日8月16日に行われる「宵参り」

昔、十王堂は初山に住む人たちにとって、もっと身近な神社のような存在でした。「地獄の釜開き」とも呼ばれるお盆最終日、8月16日に行われる「宵祭り」には、80歳、90歳の方々がまだ幼い頃、十王堂から続く参拝の列はバス通り(現在のマクドナルド付近)まで続き、お祭りのように屋台が並ぶ。そんな行事だったと言います。
コロナで獅子舞も宵参りも中止が余儀なくされていますが、墓地管理組合と十王堂世話人だったお父様の務めを引き継ぐ矢澤舜さんの姿は、今年もそこにありました。ご存じ、矢澤水耕農園『そらとぶとまと』でお馴染み、初山の土地で350年以上続く農家の17代目です。参拝の方はいないし、お掃除だけなので明かりを灯す必要はないのだけれど、宵参りの景色を見せてくれました。(感謝!)

関係資料:
1月16日は閻魔賽日。「地獄の釜の蓋」って一体何?
https://tenki.jp/suppl/kous4/2018/01/16/27801.html

【写真:あかりを灯した閻魔堂】

あかりを灯した閻魔堂

あかりを灯した閻魔堂


これからもここを守り続けていくために

時代が変わり、生活水準も変わり、街がきれいになると、昔あったことも自然と見えなくなってしまうもの。決して昔に戻ることはできないけれど、十王堂から続く参拝の列を見てみたい。そんなふうに思うのは、私だけでしょうか?人が想像できることはきっと実現できると思うし、十王堂が持つ磁力は確かにそこにあって、何か起こすには十分な場所に感じます。形にしていかないと途絶えてしまいかねません。すぐに結果が得られなくても、小さくとも、興味のある人が集まることが1歩。謎解きウォークラリーに取り上げていただいたのも、また1歩。
身近に魅力的な場所があるにも関わらず、それを知らないのは勿体無い!静かに誰かが守ってきた場所が、地域の方にもっと知られる様になって欲しいなと思います。さて、大人は何ができるでしょうか。

【写真:平瀬川なぞ解きウォークラリー紹介チラシ(こども記者募集)】

平瀬川なぞ解きウォークラリー紹介チラシ(こども記者募集)

平瀬川なぞ解きウォークラリー紹介チラシ(こども記者募集)


写真一覧

お面を触るにはちょっと躊躇も。

お面を触るにはちょっと躊躇も。

獅子の天日干し。左から、巻き獅子、玉獅子、剣獅子。

獅子の天日干し。左から、巻き獅子、玉獅子、剣獅子。

少し難しい内容。それに対して質問をするって、難しいね。

少し難しい内容。それに対して質問をするって、難しいね。

雰囲気あります!

雰囲気あります!


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