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★知ってますか?「かわさき記念病院」
認知症専門病院なんです!
「ご近助コンシェルジュ 犬蔵・南平台・白幡台地区担当/カズ2023年11月17日記」
尻手黒川道路沿いにある「かわさき記念病院」
私は以前からこの病院ができたことは知っていた。
「少し大きめの病院ができたんだ」くらいの認識で。
家の近所にも病院はたくさんあり、私はこれまでこの病院にお世話になることがなかったため
その認識のまま、今日に至っていた。
ところが、こちらの認知症疾患医療センターで副センター長を務められている松浦和子さんと
お話をする機会があり、かわさき記念病院は「認知症専門病院」であることを知った。
そして、認知症疾患についての、さまざまな役割を担っている
神奈川県内に25か所ある「認知症疾患医療センター」のひとつでもあることをわかり訪ねてみた。
明るくやわらかい~雰囲気
院内に入って私は
「明るいな~」「穏やか~」「やわらかい~」
と、なんだかほんわかしかした印象を受けた。
私は今回の取材に際して、事前にホームページやパンフレットを確認した。
そこに書かれている病院の理念。
温かい病院を通して
地域の認知症医療に貢献します。
病院が掲げている理念と、先に述べた私の印象がなんとなくマッチしているのは
事前インプットによる脳への刷り込みがあったからだろうか?
「精神科」って、ニュースに取り上げられたりするものや、映画の中の設定によって
暗くて、閉鎖的であるという偏見があったりするが、それにはかすりもしない実際の印象。
「優しい病院にしたい!」
今回の取材では、院長の福井俊哉先生、認知症疾患医療センター 副センター長の松浦和子さんにお話を伺った。
私が最初にお聴きしたのは、特徴の一つだと思った
「地域の関係機関とのネットワークづくり」について。
具体的にどんなことをやっているか?と問うてみた。
地域の病院との連携の一つとして、他院からの紹介があるが
その際には「適切に」「摩擦が生じないように」ということを意識していると福井院長は言う。
そこには、患者さんにとっての最適は何か?もあれば、地域の認知症医療に貢献ということも
十分に考えられているからこそと感じた、
また、認知症疾患医療センターとしては、
地域から気軽に関わってもらえるように、自分たちから外に出ていく。
また、年に2回、ケアマネージャーや医師会などとの連携会議も開催していると
松浦副センター長は言う。
また院内の連携として、外来初診の前に相談室が十分にヒアリングを行い
悩み・疑問にも答え、医師に連携することで、初診の時間をより有意義なものにし
外来・入院・その他という適切な選択を提示できるようにしているとのこと。
※診察時間は、初診が約1-1.5時間、再診時が一人約15分。
※診察時間は、初診が約1-1.5時間、再診時が一人約15分。
さらに受診後に「困りごと相談」をすることができるようにもなっている。
限られた時間では、聴きたいことが聴けなかったり
患者・家族にとっては、医者から説明されてもわからないことがあるが
診察後に相談員が相談にのることで、できる限り不安を取り除いていけるように
努めているとのこと。(福祉制度やケア方法についても教えてくれる)
様々な取り組みが行われているが、つまるところ「優しい病院にしたい!」と福井院長は言う。
病院としての取り組みも大切だが、病院という「場」自体を優しくしたいと
かわさき記念病院では「あいさつ」を大切にしているとのこと。
誰に対しても「あいさつ」することを、みんなで習慣化していくことで
顔が見えるようになっていく、そうなることで院内の雰囲気がやわらかくなっていくと
福井院長は優しさがにじみ出ている表情で、穏やかさの中に信念を感じさせる口調で語った。
家族支援の大切さ
家族支援についても伺った。
精神保健福祉士や公認心理師などが対応する専門の医療相談、認知症カフェ、家族会、家族介護者教室などを行っているとのこと。
参加者にとっては、先輩介護者の声(経験談)がとてもありがたいものだそうだ。
外来時に先生には聴けないことだったり、初めて経験することで誰にも言えず悩んでいることなどを
同じ境遇に身を置く人だからこそ安心して話せるし、お互い親身になって対話ができるのではないだろうか。
そして、病院側も気づきがあるという。
その場でのやり取りされる内容から「患者や家族はこういうふうに捉えるんだ」という気づきが得られ
それをそれ以降の診察時の応対などに活かしていけるのだそうだ。
お話を伺って、「心理的安全性」「ダイバーシティ&インクルージョン」という
今日よく言われていることが、この病院では無意識に大切にされているんだなと感じた。
そして、私が院内に入ったときに感じた印象は、この病院に関わる人たちがつくりあげたものなのかもしれないとも。
そして、私が院内に入ったときに感じた印象は、この病院に関わる人たちがつくりあげたものなのかもしれないとも。
認知症疾患について
最後に、認知症についての心得を伺ってみた。
※認知症は何かの病気によって起こる症状や状態の総称。老化によるもの忘れと認知症は違う。
福井院長から伺ったのは以下の通り。
・加齢・遺伝・生活習慣病が関係している
生活習慣病に関しては遠回りかもしれないが、地道にコントロールしていくことも大切
・親がなったら、その因子はなんだろうか?と追究して、わが身に関してプロアクティブに対応していくこともできる
・何かしら自覚はできることがあるので、その症状が続くようであれば、早めに診断してもらった方がいい
・将来的には、効果がある薬が出始めることもありえる
今回の取材を通して、病院の取り組みもそうだが、福井院長をはじめとするこの病院に関わる「人」が
私に「頼りにしたい病院」と思わせてくれた。そして、近くにあってよかった!
【病院情報】医療法人三星会 かわさき記念病院 ホームページ: https://kkh.ne.jp/
2014年開院、短期集中的な治療とケアに特化した川崎市初の認知症専門病院
診療科目:精神科、神経内科
病床数:300床(50床 x 6病棟)
[認知症疾患医療センター相談窓口]
専用ダイヤル(044-977-3100)およびWebフォームによる相談
平日9:00-17:00 土9:00-12:00
・専門の医療相談
・認知症の鑑別診断
・行動・心理症状(BPSD)への対応
・講演会・研修会の企画
・地域の関係機関とのネットワークづくり など
※現在、面会や見学は制限があるものの少しずつ緩和していっているとのこと
※マスク着用は必須、福井院長には撮影時のみ会議室の中でマスクを外していただきました
※現在、面会や見学は制限があるものの少しずつ緩和していっているとのこと
※マスク着用は必須、福井院長には撮影時のみ会議室の中でマスクを外していただきました