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★農フォーラム「このまちで育む、農あるくらし」開催

「地元野菜で時間を楽しむ」 〜旬を追いかけて〜

【ご近助コンシェルジュ 初山・菅生・水沢地区担当/まゆみ、2024年3月20日 記】

3月9日・土曜日、「2024みやまえ農フォーラム」(主催:宮前区まちづくり協議会・宮前区)に参加してきました。場所は、宮前区役所4階 大会議室です。

「このまちで育む、農あるくらし」をメインテーマに、宮前区にある都市農業の魅力を紹介する「みやまえ農フォーラム」。2018年から開催されていて、私も2021年から告知リーフレットのデザインで携わってきました。

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今回のサブテーマは「地元野菜で時間を楽しむ」。とれたて農産物のおいしさを自分のスタイルで「食べること」につなげる2人の区内生産者と、地元でとれたこだわりの農産物をお菓子とジャムで提供する焼菓子店や食堂で提供する2人の区内在住の女性から、それぞれの思いをお聞きします。また、事例発表者と参加者との交流を深める意見交換も行います。

○多品種の作物を栽培する畑の隣で農園レストランも経営 杉田農園/杉田広行さん(菅生)

○顔が見える生産者の農産物でお菓子とジャムを作る   めぐみ焼菓子店/川田真由美(菅生)

○無農薬野菜で今日も食堂開店         まめそら食堂/亀井裕子さん(有馬)

○畑を開墾し、旬の野菜を露地で作り多様な売り先で販売 ありまね農縁/白井大輔さん(野川)

私がデザインしたチラシ(2021年から担当)

私がデザインしたチラシ(2021年から担当)


第1部<事例発表>それぞれのお話

トップバッターは「杉田農園」杉田広行さん!(写真左上)杉田さんは、2022年に農園レストラン「la pousse(ラ・プース)」をオープンさせました。シェフとは20年来のお付き合いだったそうで、シェフの食材へのこだわりを突き詰めるところと、杉田さんの「新鮮で美味しい旬の味わいを楽しんでもらいたい!」という想いが交差して、お店が実現しました。「開かれた農園でありたい」と考えていて、『包み隠さず、出来る限り見せる!』ということを意識している。また「油を使わないエコな農業」を目指している、というメッセージが印象的でした。畑を見ながらシェフがお料理の説明をしてくださったら、この場所が好きにならない訳がない!!そう思います。

2番目は「めぐみ焼菓子店」私の番です!(写真右上)焼菓子店を始めた経緯から、現在の状況、大事にしていること。地元農産品をどのように使っているか、そして今後の展開まで、お話しさせていただきました。2018年にゆるっとスタートして、気が付けば7年目!農家さんが農家さんを紹介してくださったりして、いろんな農産品を使わせていただくようになりました。ジャムの種類もびっくり年間20種類を超えています。お菓子やジャムが、地元の農家さんに興味を持つ、そのきっかけになれればと考えています。

「まめそら食堂」は、鷺沼駅から徒歩8分の場所にある小さな食堂。亀井裕子さん(写真左下)は、地元の新鮮な野菜や、農家さん直送の野菜をたっぷり使った料理を提供しています。使っている野菜は全て無農薬、有機栽培の元気な野菜たち。不恰好でも、規格外でも、みんな元気!野菜は「捨てるところなく、根っこからてっぺんまでなるべく丸ごと使う」ことを心掛けているそうです。野菜を愛おしく愛でながら日々料理を提供されている姿に、野菜を作る人に対しても、食するお客様に対しても、優しさと愛情が感じられました。

「ありまね農縁」白井大輔さんは “朝採れ”にこだわって、栽培されています(写真右下)。新鮮さが美味しさに直結する。「採れたての枝豆は、全然味が違う!!」と力強い声。奥様がとうもろこしを生でかじる動画も印象的でした。「オクラも生で食べられるんですよ!」「たけのこも収穫してすぐであれば糠(ぬか)は不要。皮ごとなんて煮なくていいんです!」と話し、普段食べている食事、野菜の様子に参加者の皆さんも興味津々な様子でした。農家さんが知る美味しい食べ方、知りたいですよね!?私も知りたい!!(笑)

登壇者のみなさん

登壇者のみなさん


第2部<意見交換>

第2部は、10名ほどのグループに分かれて意見交換を行いました。それぞれのグループに1人、事例発表者が加わります。私の参加したグループでは、畑を借りているという方、「貸し農園は小さ過ぎるから」と長野と宮前区の2拠点で農業を始めた方、『農フォーラム』というだけあって、すでに自身で農に関する活動をしている方も多くいらっしゃいました。全体としては70代の参加者が最も多く、60代、50代、と続きます。時間がないとやはり地域のことに目を向けづらいものかな?と感じますが、それでも10代の参加者がいたりして、今後も世代を超えて興味が向かう切り口で、意見が交わせる場が形成されるといいなと、強く思いました。

私は、普段「めぐみ焼菓子店」として30代〜50代くらいの方と接することが多いので、60代以上の方に焼菓子店の経緯や状況を話す、ということがなかなか新鮮でした(笑)。

事例発表者がそれぞれに入り、グループは4つ。

事例発表者がそれぞれに入り、グループは4つ。


合言葉は「旬」

今年の『農フォーラム』で、事例発表者が共通に挙げていた言葉は「旬」!旬は「味のよい食べ頃の時期。出盛りの時期」。野菜や果物が、巡っていく季節を教えてくれます。スーパーに行けばいつでも何でも買える時代。きゅうり、トマト、レタス、長ねぎ、玉ねぎ、じゃがいも、人参、などなど。1年を通して、買えない季節はありません。地球の裏側からも野菜がやってきます。旬はどこにあるのか???身近にある農家さんの直売所は、私たちが過ごしている“今”その立ち位置をはっきりと示してくれる存在だと思いませんか?その時期に人が必要とする栄養素があったりして、食べる意味合いも濃くなります。

程よく都会で、程よく田舎。なんて、農家でない私たちは簡単にそう言ってしまいがちです。都市農業。この時代に、程よく都会なこの場所で農地を維持していく。それって、安易なことではありません。この身近な環境ゆえに教えてもらえることは沢山あり、恩恵を受けられる。そう考えると、生活の中に、地元農家さんの作る野菜や果物を取り込むサイクルを自分で考えていく、そんなことが日々の楽しみ・ここに暮らす楽しみに変わっていくと思うのです。いかがでしょうか??

菅生・杉田農園の旬の野菜・果物

菅生・杉田農園の旬の野菜・果物


「今から、ここから、自分から。」楽しく地域を知る

今年度でのご近助コンシェルジュ任期終了に伴って、最後にまとめをしたいと思います。
2019年の年末にお声掛け頂いて、2020年の春から4年にわたり、菅生・初山地区の記事を書かせていただきました。ちょうど新型コロナウィルス流行の発生と重なり、世の中に行動制限がかかり、日々をどう過ごすか〜どう生きるか、多くの方が考えた時期だと思います。(2021年の農フォーラムもオンライン開催でした。)
『私たちは、自分たちが思っている以上に「自分の暮らす街に愛着を持とう」と、強く思っているんじゃないか?』
自分だけではない、何かきっかけをさがしている。記事を書く度に、どんどんそう考えるようになりました。町内会・自治会の方々をはじめ、地域活動やイベントに積極的に参加されている方々の姿、また、同じコンシェルジュや運営メンバーとの交流や活動を通じて、宮前区に暮らす人の中に「愛着を探す」気持ちが多く存在することを知りました。

「農フォーラム」の最後で、清水まゆみさん(農あるまちづくり部会・部会長)がお話ししてくださった「のらぼう菜」の栽培名人、故・高橋孝次さんの言葉。「今から、ここから、自分から。」享受するだけではなく、自分から動いて楽しく地域を知る。色んなところで小さな芽がでて、その一つ一つが小さくとも、時間がかかったとしても、少しずつ繋がり全体があたたかく包まれていく。そんな地域であって欲しいなと思います。

4年間、ありがとうございました!任期は終わりますが、繋がりはこれからも。今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

宮前区の農に関心を寄せる約50名が参加

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写真一覧

年に2回宮前区内の農家を区民がめぐり、農業の現状を伺う「農家巡りウォーキング」の様子を紹介

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宮前区まちづくり協議会が主催する「フォトコンテスト」から農の風景を紹介

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ガーデニング倶楽部による、演台前のお花のアレンジメント

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