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★地域活動に飛び込んだ「そのきっかけ」とは?
まちかどシェア オンライン 参加レポート
【ご近助コンシェルジュ 鷺沼・土橋地区担当/西村ルミ、2021年2月15日記】
地域活動、市民活動というと町内会や自治会、市民団体などが思い浮かびます。
「興味ない」「忙しいから参加できない」などの意見もあり、「“町内会"は義務ですか? ~コミュニティーと自由の実践~ (小学館新書)」という書籍まで出版されています。
一方、「興味はあるけど入りづらい」「地域との関わりに興味はあるけど、やりたいことが分からない」と感じる人もいるようです。
※社会活動・地域活動に参加しない理由(複数回答)について「きっかけがないから(47.7%)」 「情報がない(足りない)から(24.8%)」と回答(平成25(2013)年度市民自治の実態等に関する調査 調査主体:川崎市)
私は、2020年10月に行われた「まちかどシェアオンライン」に参加し、この「地域活動に興味はあるけどどうしたらいいのか?」のヒントを多く得ることができました。
【まちかどシェア オンライン】
日時:2020年10月31日 13:00~16:30
場所:東急住まいと暮らしのコンシェルジュ2F セミナー室@鷺沼駅前
参加方法:オンライン視聴(zoom視聴者数40名)
主催:
さぎ沼商店会
宮前まち倶楽部
※「まちかどシェア」とは2019年にスタートしたまちのイベント
前身のまちかどマルシェから引き継がれ、”まちのなかの身近な空間『まちかど』で、いろんな人の持つ素晴らしい資源を『シェア』したいという思い(引用:宮前まち倶楽部活動日記より)”で始まる。
2020年は新型コロナの影響でリアルイベントの開催が出来ず、オンラインイベントとして「まちかどシェアオンライン」が開催された。
テーマが「”好き”を活かして地域で活動する人の”そのきっかけ”を大公開!」ということで声をかけていただき、参加しました。
私自身が土橋子ども会に入会後、微力ながら町内会活動に参加しています。
町内会からは、「もっと若い人に沢山参加してほしい」という声を聴きます。
どうしたら「若い人」が参加するのか?
その問題を解くためにはまず、「今、地域活動に参加している方が、参加した理由やきっかけ(最初の一歩)は何だったのか?」を知る必要があると感じていました。
今回、このイベントに参加して分かったこと。
実はその”最初の一歩”とは、「とても小さく、一人でも十分にできること」だったのです。
心の中だけに留めず、自分のできる範囲で行動
「まちかどシェア オンライン」では、既に地域活動に参加している7人のパネラーが「参加のきっかけ」をそれぞれ発表しました。(以下、敬称略)
●M.F.(宮前区居住歴:20年 宮前まち倶楽部に参加)
「地域での子育てで、公共施設の使いづらさ(公園のベンチの少なさ、人が少ない公園など)を感じてた。たまたま回覧板で見た「公園でコミュニティづくり体験講座」に参加してみた」
●K.S.(宮前区役所勤務:3年)
「仕事として、地域活動に接する機会があった。同タイミングで子どもが生まれ、パパ学級にも参加。地域で動く楽しさを知る」
●A.Y.(宮前区居住歴:8年3か月 まちづくり協議会理事長)
「宮前区での生活を”終の棲家”と意識した時、まちの情報をもっと知りたいと感じた。東日本大震災時にボランティアに参加した経験もあり」
●Y.Y.(宮前区居住歴:30年 鷺沼町会支部長)
「長年他県にいたが、地元(宮前区)に帰って開業した際、知り合いがいなかった。仕事の幅を広げたく”さぎ沼商店会”に加盟した」
●M.T.(宮前区居住歴:30年 宮前まち倶楽部代表)
「地元で塾を開業。子も親も地域内に”話せる他人”が少ないことに気づく。子どもたちに暖かい地域を作りたいと、”まちづくり”について学んでみた」
●R.N.(宮前区居住歴:25年 土橋子ども会に参加)
「一人っ子育児で多世代交流のために子ども会に入会。町内会等の活動を見て刺激を受ける。”楽しそう~”可能な限り子ども会、町内会の作業をしてみた」
●M.A.(宮前区居住歴:22年 宮前まち倶楽部に参加)
「長年他県にいたが、地元(宮前区)に戻るが友達がいない。もっと地元に関わりたく、市民講座に参加してみた」
7事例の発表から、
●「不便さ(もっと〇〇だったらいいのに)」
●「まちのことをもっと知りたい」
●「地元に知り合いを作りたい」
ことが、きっかけになっていました。
きっかけとして「そう、感じる」ことはあっても、なかなか一歩踏み出すことができないのが現実。
でもパネラーたちは、きっかけを心の中だけに留めず、自分のできる範囲で行動していました。
最初の一歩は、大きく派手なものではない
例えば、
●「市民講座に参加してみる」
●「情報を集めてみる」
●「気になったことを調べてみる」
●「地域イベントに足を運んでみる」
●「誰かに質問してみる」
など。
最初の一歩は、決して大きく派手なものではありません。
いきなり市民団体作って、助成金貰って・・・なんていうモノでもない。
●1人で出来ること。
●自分のできる範囲で一歩、動いてみる。
●そして少しずつ歩数を増やしてみる。
●そうやって一歩ずつ歩数を増やした先に、気が付けば自分も地域活動に参加しているかもしれない。
そういう流れなのかな?と感じました。
地域情報もシェア
「まちかどシェアオンライン」では「自分のできる範囲で一歩、動いてみる」を後押しする、地域情報もイベント内で紹介されました。
●TIDA’s House(西野川1-39-4)
空き家をリノベーションしたコミュニティスペース
火水木は駄菓子屋さん、第2第4水はお茶べりハウス(お茶を飲んでしゃべる会)、レンタルスペースもあり。
●宮前市民館
主催講座・学級への参加や、市民館の企画委員として参画もできる。宮前区で活動するサークル等の情報もあります。
●まちづくり協議会
区民の交流を図るイベントを多数開催。市民活動団体への資金支援制度もあり。
●宮前図書館
まちの情報を調べる際の文献図書等も多くあり、在庫がなくても他区図書館から取り寄せもできます。
●みやまえジモトイベントカレンダー
関心のあるイベントが必ずどこかでやっている。
●宮前区役所「みやまえご近助さん」
地域の情報を町名ごとに得られるサイト。歩いて行ける、自転車で行ける、そんな近場の情報をゲット。
●facebookグループ「ふらっと宮前区」
フェイスブックアカウントがあればだれでも参加可能。宮前区に少しでもかかわりのある方々の情報交換の場。
●さぎ沼商店会
まちデビューには行きつけのお店を作る!という方法を提案。例えばBar Anjou( 鷺沼 3-1-41 七五三ビル 2F)を紹介。お客さま同志が知り合いになる。
小さな一歩から気が付けば地域活動へ。
まちかどシェアオンラインへの参加を通して、「本当の最初の一歩とは、自分ひとりで出来る動きから始める」ことを知りました。
「ボランティア精神」とか「地域に貢献」などではなく、まず自分のできる範囲でやってみる。
まちで生活する上で気になったことを「調べてみる」ことも、立派な最初の一歩だと知りました。
さらに、一歩のために背中を押してくれる地域情報もあります。
ネット検索でもいいし、市民館・図書館でも、あるいは町内会の活動に足を運んでみたっていい。
そうやって最初の一歩から歩数を増やして、少しずつ地域活動、まちづくりに参加をしてみるといいと思います。
まちかどシェアオンラインは今後も企画されるそうなので、また是非参加し、自分サイズの歩幅で進んでいきたいです。